ラオスでは、1年に3度お正月があるーーー
先日の1月25日は、旧暦の元旦、春節でした。
今話題のコロナウイルスは本当に、間の悪い時に発生したもので、このお正月が終わった後、ラオスを始めとした中国周辺の国々では、国から帰ってくる人々とともに、この病気がさらに広がるのではないかと、戦々恐々としているところです。
日本ではそれほど目立ってお祝いはされないかもしれませんが、ラオスにいると、旧正月というものはけっこうな存在感を持っています。
町中がそこはかとなくお祭りモードで、街角は赤色の提灯や飾りに彩られます。
今回は、そんな、ラオスでの旧正月のお話を。
ラオスのお正月は4月だけど……
まず初めに。
ラオス人にとってのお正月は、この旧正月の時期ではありません。
以前にもラオスの水かけ正月、ピーマイについて書きましたが、
ラオスやタイ、カンボジア、ミャンマーなど、東南アジアの大陸部の国々では、4月がお正月です。
でも、ラオス人は言います。
「最近ラオスではね、年に3回お正月を祝うんだよー」
その3回とは、国際歴の1月1日、今回の旧暦のお正月、4月のラオス正月のこと。
お正月のたびに、ラオス人はお祝いにかこつけてパーティーをし、軒先ではみんな集まって飲み食いする風景が散見されます。
ラオスでの旧正月は、ベトナム人と中国人のお祝い
というのも、古くから隣国ベトナムとの行き来が盛なラオスには、ベトナム人、あるいはベトナム系の人が多く暮らしています。
普段は、街に溶け込んでいて気づきませんが、意外な人たち、意外なお店で、赤提灯やお祝いの言葉を書いた札などを見かけることで、「ああ、この人たちもベトナム系なんだな」って知ります。
また、ビエンチャンには多くの中国人が住んでいます。
中国人街もありますし、最近は中国系の企業も増えていて、ラオスでの中国の存在感は増すばかり。
こうした、ラオスに暮らす少なくない数のベトナム人や中国人は、この春節がお正月です。
ですので、自然と、ラオスの人も一緒に、旧正月を祝うようになったのでしょう。
街は赤色に彩られる
この時期が近づくと、道端で売られる赤い服や、提灯、家の飾りなど、街角ではとにかく赤色が目立ち始めます。
中国系の銀行。やっぱり赤提灯が軒先で揺れています。
中には、中国系でないお店でも、同じようにお祝いとして飾りつけをします。
(この店はアマゾンという、タイ系のカフェです)
ちなみに、春節の当日には、この飾りを目印にして、獅子舞の行列が家々を訪れます。
このカフェにも、獅子舞の被り物やお面をつけた子供たちが闖入してきました。
また、ベトナム人がお正月のとき(ベトナム語ではテトと言いますね)に作る巨大なちまきが、ラオスでも見られます。
ラオス人もちまき大好きなので、みんな買ってきて食べていました。
めでたいことは一緒に祝おう
こんな風に、ラオスに住んでいると、しみじみと、違う文化・習慣を持った人たちが一緒に暮らしているんだなと、肌身に感じます。
ラオスのいいところは、そうした他の国・地域の文化も自然と取れ入れて、一緒にお祝いしちゃうところかもって、改めて思いました。
まあ、ビールを飲む理由が欲しいだけかもしれないけど!
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