海外に住んでいて、犬や猫など、ペットを飼う人もいると思います。
それが、なんらかの事情で日本に帰国するとなったとき、そのペットをどうするか悩ましいですよね。
誰かに引き取ってもらうのか?
日本に連れて帰るのか?
でも、動物を日本に連れていくなんて、大変そう……。
実は先日私も、ラオスで飼っていた猫を日本に連れて帰りました。
結論から言いますと、けっこう大変でしたが、ちゃんと手続きを踏めば、普通に可能です。
そこで今回は、ラオスから日本へのペットの輸入を考えている人の参考になればと思い、その経験をシェアします。
長くなるので、段階ごとに記事を分けて解説します。
今回は、全体の流れ編です。
※2021年10月の情報です。日本・ラオスの法律改正により、手続きが変わる可能性があるので、実際にペットを連れて帰る方は、ご自分でもよく調べてくださいね。
ペットを日本に輸入する際の大まかな流れ
1.ペットが日本に輸入可能な種類か調べる。(犬猫は可、その他は個別に要チェック)
2.かかりつけの獣医さんにマイクロチップの装着をしてもらう。
3.狂犬病の予防接種をする。
4.日本への輸入予定日の180日以上前に、狂犬病の抗体検査をし、証明書を取得する。(ラオスでは不可能なので、採血して血清を日本の検査機関(生物科学安全研究所(RIAS)等)に送る必要あり)
5.人と一緒に移動する場合は、航空券の予約をするとともに、航空会社にペット輸送が可能か確認し、ペットの予約をする。
6.輸入予定日の40日以上前に、日本で入国予定の空港の検疫所に連絡をとり、輸入検査届出書を提出し、届出受理書を取得する。
7.輸入予定日の15日以内の日付で、輸出国側の政府機関(ラオスの場合は、農林省管轄の家畜・漁業局)から検査証明書及び健康証明書(Form AC)の裏書を取得する。
(獣医のサイン及び政府機関からの裏書が必要)
8.輸出国側の空港の検疫で、輸出許可を得る。
9.飛行機のチェックイン時に、ケージに入れたペットを預け荷物として預ける(ラオス発の飛行機は機内持ち込みができないが、航空会社によっては機内持ち込みも可能)
10.日本の空港に到着したら、人の入国審査を済ませた後、荷物受け取り所でペットを受け取り、動物検疫で検査申請書および健康証明書(Form AC)を提出し、検査を受ける。
11.検査をして書類の不備や健康状態の問題がなければ、輸入検査証明書が発行される。
12.税関で、検疫済みであることを申告する。
13.晴れて日本への輸入手続き終了、自宅等に連れて帰れるようになる。
ペットを輸入する際のポイント
上の流れを見ればわかるように、ペットを日本に輸入する際には、かなり前々からの準備が必要です。
ですので、現在ペットを飼っていて、いつか日本に帰国する可能性のある方は、まずはペットにマイクロチップを装着し、定期的な狂犬病の予防接種をしておきましょう。
また、こうした検疫の手続きには、獣医さんの協力が不可欠です。
帰国することが決まったら、早めにかかりつけの獣医さんに相談し、手続きの経験があるか等確認しましょう。
ちなみに、私はビエンチャンにあるFaxai Animal Clinicにお世話になりました。
韓国人の先生が経営されている動物病院で、こうしたペットの輸入手続きの経験があり、とても親切に対応してくださります。
他にも、Dr. Khamdeng ClinicやInternational Veterinary Center(Nicola)など、何ヶ所か選択肢はあります。
実際に検疫手続きが始まれば、日本の空港の検疫所としっかり連絡をとることも大事です。
わからないことや、手続き上の問題等あれば検疫に聞きましょう。意外と、柔軟に対応してくださります。私が手続きしたとき、狂犬病抗体検査証明書の原本が手に入らなかったのですが(コロナのためにEMSが止まっていて、日本からラオスへ送れなかった)、検疫の人にそのことを相談すると、PDFを印刷したものでも構わないと言ってもらえました。
また、必要書類の写し等をできるだけ事前にメールで空港の検疫に送って、不備がないか内容を確認してもらいましょう。
空港に着いてから不備がわかると、とても面倒なことになるようです。
まずは、日本の農林水産省の出している手引書をチェック!
こうした検疫手続きについては、農林水産省管轄の動物検疫所のウェブサイトで丁寧に解説されていますので、まずはそれをチェックしましょう。
⇓犬猫を輸入するには
⇓ラオス等、指定地域外から輸入する場合
手続きは大変だけど、ひとつずつこなせば大丈夫!
さて、手続きの流れを見ただけで、げんなりした人もいるのではないかと思います。
実際、輸入手続きは決して簡単ではありません。
特に私は、コロナのために輸送や移動に制限がかかっている状況下で手続きをしたので、うまくいくのか、ずっと不安を抱えることになりました。
ですが、ひとつずつこなしていけば、個人でも十分手続き可能です。
次回以降の記事では、各段階が実際どんな感じだったのかを、解説していきたいと思います。
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