こんにちは。ラオス在住9年目のちこです。
ラオス料理と聞いて、みなさんどんなイメージがありますか?
……え? どんなイメージもない??
うん。そうかもしれませんね。
タイ料理とくらべて、日本でラオス料理を出すレストランは圧倒的に少ないですし、ラオスという国自体、日本ではまだまだ馴染みが薄いですもんね。
ということで、ラオスに来ることがあればぜひ食べてほしい、「ラオス料理らしいラオス料理」の中から、日本人の口にも合いそうなものを、ピックアップしてみました。
ラオス料理ってどんな感じ?
東南アジアの料理は、スパイシーなイメージが強いかと思います。
ラオスでもその例にもれず、トウガラシやハーブをふんだんに使います。
味付けの基本は、塩、味の素、それにナンプラー(ラオス語ではナムパー)やパデークと呼ばれる魚を発酵させた調味料。
ラオスの主食はもち米です。
写真のように、竹で編んだひつに蒸したもち米をいれ、手でとって食べます。
ただ、最近はタイ料理がかなり定着していて、レストランで出てくるメニューにも、タイ料理をラオス風アレンジにしたものが多く見られます。
でも、ラオスに来たら、ぜひ「ラオス料理」を味わいたいもの。
そこで、私の独断と偏見で、これははずしたくない! というラオス料理を選んでみました。
1.ひき肉の香草あえ、ラープとコーイ
ラープとは、炒めたひき肉にトウガラシ、ハーブや炒った米を混ぜた料理です。
鶏、ブタ、牛、水牛、ヤギなどどんな肉でも作れます。
肉の種類によって、定番の味付けは少しずつ異なりますが。
また、似た料理に、「コーイ」というものもあります。
これは、ひき肉ではなく、もう少し大きくそいだ魚や肉を入れ、ラープと同じように味付けをします。
このラープやコーイの中でおすすめは、「アヒルのラープ」と「魚のコーイ」。
どちらも、日本人の口に合う味だと思います。
(写真は、かなりマニアックな「アリの卵の香草あえ、コーイ・カイモット」
勇気のある人は試してみてください。おいしいですよ。)
2.青パパイヤのスパイシーサラダ、タムマークフン
ラオス料理の中に、「タム」あるいは「タム・ソム」というジャンルがあります。
「タム」は叩く、「ソム」は酸っぱいという意味で、簡単に言うと、薄くそいだ野菜をトウガラシやライムなどと一緒に、軽く叩きながら混ぜてつくる、すっぱ辛いサラダです。
タイ料理でいう「ソムタム」ですね。
ローカルレストランで、写真の中央に見えるような、小さめの臼ときねがあれば、この「タム」が食べられる印です。
味付けは、ナンプラーベースのものと、魚を発酵させたソース「パデーク」ベースのものがあります。
パデークは癖がありますが、ラオス人はこれを入れないとおいしくないとのたまいます。
パパイヤのものがメジャーですが、他にも様々な食材で作られます。
「タム」にメインの食材の名前をつけて、料理名となります。
タム・マークテーン(きゅうり)
タム・カオプン(米麺のカオプン)
タム・ホーイ(貝)
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近年は、この料理の発展が著しく、十数種類以上のバリエーションが出ています。
地元の人もみんな大好きで、折々、「タムを食べに行こう!」となります。
おすすめは、定番の青パパイヤの「タム・マークフン」。
普通とても辛いので、レストランで注文するときは、「辛くしないで」と伝えましょう。
ちなみに、ローカルレストランでは、「トウガラシ1本!」とトウガラシの数で注文したほうが安全です。
ラオス人基準の「辛くない」は日本人の「激辛」ですからね。
3.緑色のタケノコスープ、ゲーン・ノーマイ
天然のタケが多く、雨期を通じてずっとタケノコがとれるラオスでは、このタケノコスープ、「ゲーン・ノーマイ」は定番中の定番料理です。
「ゲーン」がスープ、「ノーマイ」がタケノコのこと。
季節のタケノコに、キクラゲやカボチャ、ヘチマ、それに様々なハーブを入れます。
見た目が緑色なのは、「ヤナーン」と呼ばれる葉っぱをすったエキスを入れているから。
魚を発酵させたソース「パデーク」を入れるので、味にはちょっと癖がありますが、慣れれば病みつきになります。
4.魚の酸っぱいスープ、ゲーン・ソムパー
川魚をつかった、すっぱ辛いスープです。
トウガラシで辛味を、タマリンドなどで酸味を加え、さらに、レモングラスやコブミカンの葉など、様々なハーブを入れて作ります。
でも、それほどの癖はなく、日本人なら多くの人が「おいしい」という味だと思います。
特に、養殖のティラピアなどではなく、メコンの天然魚を使ったスープは、一度は食したいものです。
レストランに行ったら、「ケーン・ソム・パーナムコーン(メコンの魚の酸っぱいスープ)」があるかどうか、聞いてみましょう。
5.トウガラシのディップ、チェオ
チェオは、ラオスの家庭の食事では外せない定番のメニューです。
おかずではなく、ご飯や野菜にちょっとつけて食べる、辛いディップのようなもの。
日本でいう味噌やふりかけのような存在です。
焼いたトウガラシをつぶして、塩で味をつけたものが基本の形。
そこに、様々な食材を合わせることで、無数のバリエーションができます。
トマト、ナスにはじまりキノコや小魚、虫のチェオまであります。
おすすめは、トマトのチェオ「チェオ・マークレン」とナスのチェオ「チェオ・マーククア」でしょうか。
食材豊かなラオスのご飯!
こうして改めて見てみると、ラオス料理は、ある料理法に対して、いろいろな食材を合わせて多様なバリエーションを生み出している料理が多いようですね。
自然が豊かで、食材が豊富な国だという証なんだと思います。
スパイシーでハーブも多用するので、最初は慣れないかもしれませんが、日本人の口にも合う味付けが多いと思います。
ラオスに来ることがあったら、ぜひ、ラオスらしい食べ物を味わってみてください。
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