ラオス人と付き合うときの悩み ~どうしてそんなに嫉妬するの?

国際恋愛・人間関係

こんにちは。ラオス在住9年目のちこです。

 

ラオスに来てから、2人、通算4年半、ラオス人の彼氏がいたことがあります。
(最近別れたので、今はいませんが……)

彼らと付き合っていく中で、なかなか理解しあえないこと、そのための衝突、いろいろありました。

 

そのひとつ、今だに私が飲み込めていないのが、「嫉妬」というやつです。

 

 

正直、うまい対処法が提案できるわけでもなく、むしろいまだ悩み中なのですが、今回はこの「嫉妬」について考えていることを、書いていきたいと思います。

 

東南アジア人との恋愛にありがちな「嫉妬」

ラオスに限らず、タイやベトナムでもそうだと思いますが、彼らと恋愛関係になって出てくるのが、日本人には過剰とも思える「嫉妬・束縛」。

 

いつでも連絡をとりたがり、どこへも一緒に行きたがる。
ちょっとでも不安を感じたら、嫉妬による攻撃の嵐。

 

ある知り合いが、飲みの席のネタとして使う笑い話に、こんなものがあります。
(その人の彼女はベトナム人でした)

 

「友だちと飲みに行くと、30分ごとに彼女から電話がかかってくるんだよ。
『今、どこにいるの? 誰といるの?』と。
そんな、30分で飲んでいる店やメンバーが変わるわけじゃないだろ? だから、毎回同じ返事をする。

でも、30分するとやっぱり、電話がかかってくる。
『どこにいるの?』
それで、ビデオ通話で映像を見せると安心して、一度は切る。
それなのに、しばらくすると、またかかってくる。ほんと、困っちゃうよね」

 

こうした過剰な心配や嫉妬・束縛の理由として、浮気性な男が多いからとか、寂しがり屋で依存的な人が多いからなどという説明を聞きます。

 

嫉妬するのは女性だけではありません。
むしろ、男の嫉妬のほうが、タチが悪いかもしれない。

 

実体験・ラオス人彼氏の嫉妬

 

私の付き合った彼氏のひとりも、かなり嫉妬・束縛をするタイプでした。

 

もうひとりも、束縛こそしないものの、やっぱり嫉妬心みたいなものは、別の形であらわれていました。
その人についても、いろいろネタがあるのですが、それは別の機会にお話しするとして。

 

ここでは1人目の彼氏について、どんな風に彼が嫉妬を見せたのか、具体的に例を挙げてみたいと思います。

 

 

嫉妬の例1:友人だと言っても信じない

私自身は基本的に、あまり嫉妬をしないタイプです。
恋人は恋人。友達は友達。

 

例え恋人がいても、仲のいい異性の友人と、2人で食事や飲みに行ったりすることも、しょっちゅうではないにせよあります。
特に、普段ラオスにいる私にとって、たまに日本からやってくる友人や大学の先輩・後輩は、貴重な存在ですから。

 

相手が同じことをしても、嘘をつかれたりしていないかぎり、別に気にしはしません。

 

 

ですが、それが、嫉妬深いタイプだった1人目の彼氏には許せなかった。
いろいろ説明して、行かせてくれたとしても、絶対に途中で電話がかかってくる。

その電話を無視すると、さらに電話とメッセージが大量にくる。

 

帰った後に彼氏と顔を合わせると、もう大喧嘩です。
こちらはこちらで、楽しい時間に水をさされ不機嫌だし、向こうは向こうで、猜疑心でいっぱいだったのでしょう。

 

 

一度、大学院のときの先輩で、ラオスでも日本でもとてもお世話になったある男性が、仕事で2週間ほどラオスへ来たことがありました。

先輩がラオスに到着して数日したころ、一緒にご飯にいきました。
そのときは、彼もあまりうるさく言いませんでした。

 

その翌週、もうすぐ先輩が日本へ帰ってしまうので、もう一度ご飯に行く約束をしました。
そこで問題が起きました。

 

「先週も会ったのに、なぜ今週も会うんだ?」

 

大学の先輩以上の何かがあるんじゃないか、と疑ったようです。

1年ぶりくらいに会って、あと数日で日本に帰る人と、いったい何があるというのでしょう。

 

いちいち、なぜ会いたいのかを必死に説明しなければならないことに、私もほとほと疲れ果てたのでした。

 

 

嫉妬の例2:仕事の同僚ですら疑う

これには、本当に困りました。

 

当時私は、森の調査をしていて、他県への出張がしょっちゅうありました。
その仕事のパートナーはラオス人の男性でした。

学生時代からの友人でもあり、私とその彼は、けっこう仲がよかったのは認めます。
でも、それぞれ恋人はいたし、一度も恋愛関係になったことはありません。

 

ですが、その事実を知った彼は、嫉妬心と疑いが抑えられないらしく。
出張のたびに、面倒くさいメッセージや電話が嵐のように来たものです。

 

「仕事は仕事だから」

というと、頭ではわかるけれど、気持ちが抑えられないらしい。

 

でも、企業に勤めているかぎり、仕事の内容や同僚は選べません。
それも、全部で8人くらいしかいない小さな事務所だと、なおさら。

 

いったい、どうしろというのでしょうか。
仕事辞めろとでも言いたいのか?

 


 

極端な例に思えるかもしれませんが、実はこの程度の嫉妬男、ラオスにはごろごろいます。

 

現在ルームシェアをしている妹分の女の子がいるのですが、その子の彼氏はさらにひどい。

女友達と出かけることすら嫌がる。

 

一度など、こんなこともあったそうです。彼らがふたりで出かけたときに、彼女が水を買おうと屋台のひとつに向かいました。
すると、たまたま若い男の子のグループがやはり、同じ屋台で飲み物を買おうとしていて、二言三言、言葉を交わしました。
たったそれだけで、「何してんだ、早くいくぞ!」と荒い声をあげられたというのです。

 

これはちょっと……さすがに行き過ぎかなと思いますが。

 

 

元彼のことに話を戻すと。
彼とは、何度も話し合って、こちらの気持ちと考えを説明したし、じゃあどうしてほしいのかも聞いてもみたけれど、根本的な解決にはなりませんでした。

たぶん彼自身、なんで嫉妬心がわきあがってくるのか、本当のところはわからなかったんじゃないかな。
とも思います。

 

嫉妬の嵐にさらされ、毎度説明と説得を繰り返すのが面倒で、その彼氏と付き合っているころは、友達や知り合いからの誘いを断ることも多くなっていました。
そうすると、だんだん、誘ってくれる人が減っていきます。

それに気づいて、私はさすがにまずいと思いました。

 

彼は私がなぜ、異性であろうと友達を大事にしたいのかわからない。
私のほうも、嫉妬に反発するばかりで、彼をうまく安心させられない。

 

結果として、別れることを選びました。

 

なぜ、そんなに嫉妬するのか

これはその当時から、今までもつづく、私にとっての大きな疑問です。

 

私のふるまいが勝手すぎたのか?
信頼されていなかったのか?
愛情表現が足りない?
それとも、相手に自信がなかっただけ?
元カノに酷い浮気でもされた?

 

日本でも、嫉妬男はいるのでしょうが、私自身は、あまり身近には見たことがありません。

 

でもラオスでは、本当に、けっこうな頻度で見聞きします。

 

それを単純に、彼らの依存心が強いだとか、自信がないのだと片付けても、何の解決にもなりません。

日本人にとったら腑に落ちなくても、そこには、何かラオス人の価値観が関わっているのかもしれない。

 

そう思いはするものの、彼らの深いところにある心理も、どう対処すればいいのかも、わからないままでした。

 

恋人は、将来の家族?

最近になって、先ほども話に出した妹分の彼氏の一言に、ちょっと驚きました。

 

「真剣に付き合っている恋人は、もう妻のようなものだ」

 

だから、そのようにふるまってほしい、と。
ふらふら出歩かず、もっと自分との関係を優先してほしい、と。

そういうニュアンスのことを、彼は続けて言ったそうです。

 

 

…………そんな感覚だったとは(衝撃)
別に、婚約しているわけでもないというのに。

 

まあ、この人はちょっと極端だとしても。

 

 

ラオス人は、家族の絆が本当に強いです。
何よりも優先されるのは、家族。
助け合うし、それは干渉しあうとも言い換えられます。

 

ラオスは、社会保障システムがほぼまったくといっていいほどない国です。
何かあっても、国は助けてくれない。頼れない。
じゃあ、誰が自分たちを助けてくれるのか。

 

その最終的な答えは「家族」です。

親戚だって、いつも助けてくれるとはかぎりません。
彼らには、彼らの家族がある。

 

友人なんて、もっとあてにならない。

 

最後まで互いを見捨てないと信じられるのは、親兄弟、本当に近しい家族だけなのです。

特に、農村出身の人は、その傾向が強いように感じられます。
(元彼も、妹分の彼氏も、農村出身です)

 

そこで思ったのが、

 

もしかしたら、恋人との関係でも、家族のような距離の近さ、互いに干渉しあうのを、あたりまえと思っているのかもしれない。

真剣に将来を考えている相手であるほど、家族のように、自分を最優先にしてほしいのかもしれない。

あるいは、優先してくれるような人でなければ、どんな時でも助け合う家族にはなれないと、感じるのかもしれない。

 

 

元彼にしても、彼とも友人とも同じように付き合う私のことを、彼に対して真剣じゃないと、不安になっていたのかもしれません。

 

 

これがどこまで、一般的なラオス人に当てはまることなのかはわかりませんが。
そんな風に考えたときの、正直な私の感想は。

 

……ラオス人と結婚するのは、無理かもしれない。

 

付き合う段階から、一気に家族のようになるのは、私にはちょっと難しそうです。
だって私にとって、恋人はやっぱり、まだ他人ですからね。

 

(いえ、ラオス人でもいろんな人がいることも、わかってはいますが……)

 

コメント

  1. NOBU より:

    Chikoさん

    はじめまして。
    ブログ楽しく拝見させてもらっています。

    僕もラオスの自然とラオ人の呑気さに魅かれ、2008年からラオ・バンビエンに住んでいるラオ好きです。

    夫婦でラオスに移住した形ですが自営業なのでバイクに乗って2人でフラフラとツーリングしたり近隣諸国を旅行しながら「ラオスに住んで良かったね」と話しながら暮らしています。

    これからもChikoさんの記事を楽しみにしていますから、魅力ある記事の執筆頑張ってください。

    NOBU

    • Chiko Chiko より:

      NOBUさん

      コメントいただきありがとうございます。
      バンビエン、自然がきれいなところですよね! あの独特の山の形が好きです。

      これからも、おもしろい記事を書けるよう、精進していきたいと思います。
      どうぞよろしくお願いします。

      Chiko