ラオスの朝ごはん屋台~でもやっているのはベトナム人?

ラオス料理

こんにちは、ラオス在住9年目のちこです。

 

東南アジアを旅行したことがある人なら、一度は屋台料理を試したことがあるのではないでしょうか。
ガイドブックには、衛生面が心配……などと書かれていますが、でもあの数々のB級料理の誘惑にあらがうのは難しい。

 

屋台というと夜のイメージが強いですが、ラオスには朝だけどこからともなく出現する「朝ごはん屋台」もあります。

 

今日は、その中からいくつか、ラオス定番の朝ごはんを紹介します。

 

    <この記事で出てくることば>
ເຂົ້າຈີ່ປະເຕ່(カオチー・パテー) パテサンド
ເຂົ້າຈີ່ໃສ່ນົມ(カオチー・サイノム) 練乳サンド
ເຂົ້າປຽກເຂົ້າ(カオピアック・カオ) おかゆ
ເຂົ້າປຽກເສັ້ນ(カオピアック・セン) ラオス風うどん
ບັນກວນ(バンクアン) ベトナム風蒸し春巻き
ກິນຢູ່ນີ້(キン・ユーニー) ここで食べます
ເອົາກັບບ້ານ(アオ・カップバーン) 持って帰ります
ບໍ່ໃສ່ເຜັດ (ボーサイ・ペット) 辛いの入れないで

 

ラオス定番の朝ごはん4種

1.バゲットサンド

 

こんな風に、バゲットを積みあげた屋台が目印です。

 

バゲット、「カオチー」の間に、パテや野菜を挟む「カオチー・パテ― ເຂົ້າຈີ່ປະເຕ່」が定番です。
ラオス人は、たっぷりの練乳を入れた甘い「カオチー・サイノム ເຂົ້າຈີ່ໃສ່ນົມ」も好きですね。

 

バゲットは軽め

 

中身はこんな感じ

 

屋台以外に、下の写真のようなパン屋さんでも、同じものが手に入ります。

 

たくさんのバゲットが入ったガラスケースが目印

トレーに入っているのが、カオチー・パテ―の具。左側の缶は練乳

 

値段はパンの大きさにもよりますが、5000~10000kip(約80~130円)ほど。

 

2.おかゆとラオス風うどん

歩道に現れる朝屋台

 

このふたつは大体、同じ屋台で食べられます。

 

おかゆ:カオピアック・カオ ເຂົ້າປຽກເຂົ້າ
うどん:カオピアック・セン ເຂົ້າປຽກເສັ້ນ

 

「カオピアック」は直訳すると”濡れたごはん”という意味で、最後につく「カオ」はごはん、「セン」は麺のことです。

 

おかゆは、とんこつだしの、しっかり味。
うどんは、同じスープに、タピオカ粉と米粉でつくったもちもちとした太麺が入っています。

 

カオピアック・セン。手作りの太麺

カオピアック・カオ

 

この麺はお昼ご飯にも食べるのですが、その場合はもっと細麺のことが多いです。
なぜか朝屋台だけ、この太麺です。

 

1杯5,000~7,000キープ(約80~100円)

 

3.ベトナム風蒸し春巻き

ラオス語ではバンクアン ບັນກວນ というこの食べ物、ベトナム料理の「バインクオン」からきています。

 

ただ、私がベトナムで食べたことのあるのは、春巻きというよりは、蒸した皮にキクラゲと少量を肉を炒めた具を混ぜたようなものでした。

 

本家バインクオン

 

ラオスで見られる「バンクアン」は、蒸した半透明の皮の中に、お肉多めの具を包んで、甘辛いたれにつけて食べます。
ベトナムでも地方によっては、ラオスにあるような、中に具を巻いたものがメジャーなんでしょうか。

 

ラオス風バンクアン

 

1皿5,000キープ(約80円)くらい。

 

注文の仕方は?

ただその料理の名前を言うだけです。

屋台はメニューがひとつかふたつしかないので、ものを指さすだけでも通じるでしょう。

 

お持ちかえりのみの屋台だと袋に入れてくれます。
(おかゆもビニール袋に入れる!)

 

屋台に食べる場所が併設されているときもあります。

そこで食べるときは「キン・ユーニー ກິນຢູ່ນີ້(ここで食べます)」、
持ち帰りたいときは「アオ・カップバーン ເອົາກັບບ້ານ(家に持って帰ります)」

 

また、バゲットサンドは普通にしていると辛いチリソースを入れられるので、辛いのが苦手な場合は、「ボーサイ・ペット ບໍ່ໃສ່ເຜັດ(辛いの入れないで)」と言いましょう。

 

ちなみに、売っている人は……

ここからは蛇足ですが、こうした朝ごはん屋台やパン屋さんは、多くの場合ラオス人ではなくベトナム人、あるいはベトナム系のラオス人がやっています。

 

私の家の近所にも、朝ごはん屋台をやっているベトナム人夫婦が住んでいます。
彼らは、朝3時ごろには起きておかゆとうどんの準備をして、5時過ぎには屋台を押して大通りに向かいます。
売りきれたら店じまい、だいたい10時ごろまでやっているでしょうか。

 

そのあとは、翌日の仕込み。
旦那さんは、昼は別の仕事をやっているみたいですね。

 

ベトナムの中でどういった状況・立場の人たちがラオスへ働きに来ているのか、定かには知りません。
ただ、その多くが、決して十分な資金をもってやってくるわけではなさそうです。
むしろ、ベトナムで仕事がなく、商い口を求めてラオスへ流れてきているような印象。

 

こうした屋台もそのひとつなのでしょう。

 

まとめ

売っているのが誰にせよ、今ではラオス定番の朝ごはんです。
もしラオスを旅行することがあったら、朝、街を歩きながら、ぜひこうした屋台を探してみてください。

 

ポイントは、地元のお客さんがたくさん買いにきている店を選ぶことですよ!

 

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