日本人もそうだと思うのですが。
自然の食材が豊かな中で育ったせいか、ラオス人の食へのこだわりは、なかなかのものがあります。
「この店がうまい」
「この料理はいける」
となると、口コミであっという間に広がり、流行します。
そんな中でも、伝統的な料理ではないものの、比較的古くからあって定番となり、今でも安定した人気をほこるのが、ラオス風焼肉「シンダート」。
今回は、子どもから大人まで、ラオス人でも日本人でも何人でも、多くの人がおいしく食べられるこの料理をご紹介したいと思います。
ラオスに来てシンダートを食べないなんて、もったいないよ!
シンダートとは?
ラオスでは韓国風焼肉(Korean BBQ)と言われていますが、どういう経緯で広まったのかはよく知りません。
本当に韓国式なのかもわかりませんね。
「シンダート ຊິ້ນດາດ」とは「シン:肉、ダート:焼く」でまんま「焼肉」という意味です。
現在定着しているのは、この写真のような感じ。
真ん中でお肉を焼いて、周りの溝で鍋をするスタイルです。
お店はこんな雰囲気のところが多いかな。
お肉の種類はなんでもござれで、豚肉、牛肉、鶏肉から魚やイカ・エビまでなんでも焼いちゃいます。
鍋の部分では野菜やキノコ、春雨などを。
お肉も野菜もたっぷり食べられて、大満足な料理です。
以前は、メニューから数種類の肉を選ぶスタイルが定番でした。
でも、ここ数年はブッフェ形式がはやっています。
ラオス人が「ブッフェに行こう!」って言ったら、十中八九、「シンダート」のことだったりします。
シンダートの種類
そんな感じで、最近のシンダートは注文の仕方によって3タイプあって、
1.メニューから注文式
メニューを見て、好きな種類のお肉のセットを注文します。
お肉の大皿に野菜もついたセットが60,000kip(約900円)とかそんな感じ。
いちいち自分で取りに行ったりするのが面倒ならこれが楽でしょう。
2.食べ放題式
一人あたりで払ってあとは好きにお肉や野菜などをとってきます。
ひとりあたり、50,000~70,000kip(約700~1000円)くらいが相場でしょうか。
たくさん食べるなら、これが断然お得。
焼き肉以外にもサラダやスイーツなんかもある場合が多く、一番ブッフェらしさが楽しめます。
3.量り売り式
好きにお肉や魚介をとって、1㎏あたりいくらでお会計します。
70,000~80,000kip(約900~1100円)/kgでしょうか。
そんなたくさんは食べないけど、いろいろな食材をちょっとずつ楽しみたいなら、これがお得。
ただし、500g~1㎏単位でしか売ってくれないお店が多いので、女性2人だと1㎏を食べきるのはちょっと辛いかも。
1㎏は、3人くらいにちょうどいい感覚。
ここでは、量り売り式シンダート・ブッフェの食べ方を解説していきます。
好きな肉・魚介をトレーにとる
お店に入って席を決めると、さっそく店の真ん中にあるブッフェエリアから食材を選びます。
こんな風に、ずらっと並んだ冷蔵庫に、様々な肉・魚介が入っています。
定番の豚バラを多めに、牛肉や塩胡椒ベースで味をつけた鶏肉、エビ、イカなどをとっていきます。
一度量ると、600gくらいしかなくて、店のおばちゃんに「もっと入れなさい!」と言われます。
さらに入れます。
1㎏ってけっこう多いぞ……!
何度か量ってもらって1kgに達すると、
係りのおばちゃんが牛脂の塊をいくつか乗せてくれて、野菜のかごをひとつくれます。
このトレーを持って、席へ戻ります。
鍋をセットしていざ!
お店の人が炭の入った火鉢や鍋、鍋用のスープが入ったやかん、つけだれを持ってきてくれます。
テーブルの真ん中に穴があいていて、そこに炭の入った火鉢を設置します。
なかなかの熱さ。
その上に、こんな風な真ん中が盛りあがって、周りに溝のあるシンダート鍋をのせます。
まずは、真ん中に牛脂をのせて、油をしきます。
周りの溝にはスープを。
温まるのを待つ間に、つけだれを自分好みにアレンジします。
トウガラシ、にんにく、ライム。
これを好きなように入れます。
日本じゃないので、気にせずにんにくもドバドバ入れちゃいます。
鍋が温まってきたら、真ん中で肉を焼き、周りの溝には野菜やきのこ、春雨などを入れ、鍋をします。
じゅうじゅうといい匂いが……。
ごくり。
けっこうすぐに焼けます。
というか、すぐ焦げます。
いざ、肉をとってつけだれに!
甘めのピーナッツベースのたれ。
うん。おいしいです。
野菜も火が通ったらとっていきます。
もくもくと焼き、食べます。
牛肉はちょっと固い。
豚バラは安定のおいしさですね。
鶏ももの塩コショウ漬けがおいしい…!
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食べ終わるころには、鍋は真っ黒に…。
洗うの大変でしょうね。
ごちそうさまでした。
友達で、家族で
日本の鍋や焼き肉と同じ感覚で、グループで楽しむのが吉。
いろんなお肉や野菜もたっぷり食べられて、満足すること間違いなし。
お店を出るころには、髪や服が若干煙くさくなっているのは、ラオスらしいご愛嬌ということで。
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