こんにちは。ラオスとその周辺でふらふらしているちこです。
基本的にはラオスが拠点ですが、最近までベトナムにもちょいちょい行っていました。
主に活動していたのはベトナム北西部の地方都市で、ラオスと国境を接しており、タイ系の民族も多い地域。
農村へ行けば、なんとなくラオス語が通じたり。
街でもラオスと縁のある人がいたり。
あるときなど、華僑系のベトナム人で、ラオスでも働いたことのあるおばちゃんと出会い、
日本人と中国系の人が、ベトナムにてラオス語で会話するという、なんとも不思議な状況になったり。
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さすが、国境が陸続きの、お隣同士の国だなあと、感心したものです。
それでも、公用語は、一方はラオス語、一方はベトナム語。
国境をまたげば、看板の文字も、街で話される言葉も、がらりと変わります。
なにぶん、滞在していたのがベトナムでも田舎町だったので、英語はほとんど通じません。
必要に迫られ、少しベトナム語を勉強したのですが。
そこで思いました。
ベトナム人、発音にむっちゃ厳しい。
ここに、国民性の違いが出ているのか!?
と。
今日はそんな、言葉を勉強していたときに感じた、ラオス人とベトナム人の印象の違いのお話です。
ベトナム人はしつこい!?
ラオスには、ベトナム系の人々が多く住んでいます。
華僑のベトナム人版・「越僑」もいますし、ラオスへ出稼ぎや商売にくるベトナム人も少なくありません。
ラオス人にとって、歴史的にも、普段の生活でも馴染みの深いベトナム人。
日常の中で、いい意味でも悪い意味でも、ラオス人の口にベトナムの話題があがることは、しばしばあります。
そんな中で、ラオス人はベトナム人について、こういいます。
「ベトナム人は、しつこい」
(コン・ヴィエット・メン・スーシー ຄົນຫວຽດແມ່ນຊູຊີ)
妥協しないというか。
諦めないというか。
しつこい。
やるって言ったら、とにかくやる。
遠慮がちで。
諦めが早く。
長いものにまかれるラオス人とは、一味違います(笑)
もちろん、個人差は大きいのですが。
ラオス人やベトナム人と一緒に働いていて、そうした傾向を感じる瞬間というのはありました。
お隣同士なのに、いや、だからこそ、「国民性の違い」なんてものも、あるんですね。
ラオス語とベトナム語、同じ声調言語なんだけど…
ラオス語はタイ系、ベトナム語はクメール系で、言語分類は異なります。
ですが、音の上がり下がりで単語の意味が変わる、声調言語である点や、発音の種類は、似ている部分も多いです。
ラオスでは、地域ごとに方言が強く、声調や発音が大きく変わり、「標準語」というものもほぼ存在しないせいでしょうか。
あるいは、良くも悪くもゆるいラオス人の性格のせいでしょうか。
ラオス語を勉強したての外国人が、相当に適当な発音でラオス語をしゃべっても、理解してくれる人は多いです。
(たまに、怪訝な顔で「はあ!?」って言われて、へこみますが……。)
声調は間違ってても問題なし。
なんなら、子音や母音の発音が変でも、想像で補ってわかってくれるときもある。
ラオス人、言葉の発音にはとってもおおらかです。
で、ベトナムにいて、ベトナム語を独学していたとき。
同じようなノリで、習いたてのベトナム語をレストランなどで使ってみると……。
これが、通じない通じない(泣)
ここ、麺屋さんだよね?
メニューに、フォーとブンしかないやん?
それなのに、なんで「フォー・ボー(牛のフォー)」って言葉が通じないの?
そのくらい空気読んでよ? ねえ??
ってな具合です(笑)。
何度も「フォー・ボー」を連呼して、やっと理解されたとき、相手が、「ああ、フォー・ボー?」って言ったのを聞くと、声調が間違ってたんだって、わかります。
でもさあ。
ベトナム人、声調と発音に厳しすぎやしませんか?
と、適当なラオスのノリに慣れた私には、ちょっとした衝撃でした。
「しつこい」ベトナム人、発音にも妥協しない!
この話を、ベトナムが長い日本人の知り合いに訴えると、彼もうなずいていました。
外国人慣れしたベトナム人でさえ、多少マシとはいえ、適当なベトナム語では通じにくいのに変わりはありません。
仕事する上ではベトナム人の、
「やるってったらやる」
「(クオリティはともあれ)最後までねばる、途中で投げ出したりはしない」
という部分はすごいなと思うし、ラオス人と働くよりも、仕事がちゃきちゃき進みます。
ラオス人がいう「ベトナム人はしつこい」の言も、あながち間違いじゃないと思います。
でもでも。
発音と声調にはもっとおおらかになっていいんじゃないの!?
というのが、へっぽこベトナム語学習者の、心からの願いでした。
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