東南アジアで出会う、ちょっとおもろい生き物たち9選

森と生きもの

東南アジアの多くの地域は熱帯地方に分類されます。

 

気候や環境が異なるので、当然生息している生き物も日本とは違います。

仕事柄森に行くことが多くて、比較的いろんな生き物を目にするのですが、

「おお、実物はじめて見た!」

とか、

「なんじゃこの奇妙な生き物は??」

という出会いがしばしばあります。

 

特にラオスは、東南アジア大陸部の中でも、一番森が多く残っている国だと言われていて、生きもの好き、虫好きにはたまらない場所。

 

ここでは、その中からいくつかご紹介します。

誰か昆虫などに詳しい人がいたら、ぜひ正式な名前を教えてほしいです。

 

1.ゲッコー

タイでお土産のぬいぐるみなんかも売ってますよね。

ラオス語で「カップ・ケー」

 

ヤモリの仲間です。

手の形なんかを見ると、ヤモリそのまんま。

でも大きさといい、色といい、日本のヤモリの50倍は印象深い。

 

家の軒下なんかでたまに見ます。

一度、夜中にトイレにいってこいつが真正面の壁にいたときは、一瞬固まりましたよ。

どっから入ってきたのやら。

 

夜に特徴的な声で連続して鳴くので、すぐにわかります。

 

ちなみに、ラオス語では「カップ・ケー」

カム語では「パップ―」

モン語では「アオッケー」

 

と鳴き声は民族で違って聞こえるようですが、そろって鳴き声が名前になってます。

家にこいつがいると、幸運だとかそうでないとか。

 

2.巨大ヤスデ

山に行くと、ちょくちょく見かけます。

ラオス語で「ボン・クー」

日本で、石をひっくり返したときなんかに見るヤスデとなりは同じですが、大きさは10倍近いか。

親指くらいの太さで、長さも20センチはあります。

 

初めて畑で出会ったときは、ぎょっとしましたよ。

でも、つついてみると、日本のヤスデと一緒で「きゃっ」と身体を丸めて身を守ります。

 

「おいおい、その図体で『きゃっ』はないだろ」

 

と激しく突っ込みたくなります。

 

3.巨大グモ

タランチュラの仲間なんでしょうか?

地面に穴を掘って暮らしています。

 

手のひらサイズで、毛むくじゃら。

これも初めて見たときはびびりました。

地元の人に、「噛まれると痛いから触るな」と言われて、ますますびびる。

 

でも、動きは鈍くて、こっちが何もしなければ特に何も起こりません。

ラオス人の中には、こいつを揚げて食べる強者がいるらしい。

全然おいしそうに見えないけど…。

 

4.サソリ

誰でも、話には知っているサソリくん。

ゲームなんかでも、サソリを模したモンスターは定番ですよね。

ラオス語では「メーン・ガオ」といいます。

 

初めて見たときは、

「実物のサソリやーー!」

と感動してテンションだだあがり。

 

ちなみに、この大きくて黒いやつは大人しく、刺されてもあまり痛くないとか。

それよりも、人差し指大の小さくて赤茶色いやつがやっかいです。

人家にも出没して、知らぬ間に触って刺されることが。

 

私も一度刺されましたが、飛び上がるほど痛かった。

指をやられたのですが、変な痺れが指からひじへ、そして脇へと広がっていって、

「やばい、毒が回っている……」

というのを身を持って体験。

 

でも、地元の人にそれを言ったら、

「大丈夫。サソリで死ぬやつはいない」

って笑われました。

 

5.フンコロガシ

ラオスで出会って一番感動した生きものはこれ!

ラオス語で「チュッチー」

 

フンコロガシ。

ファーブル昆虫記の愛読者なら誰でも、一度は実物を見てみたいと切望したはず!

(私だけか?)

 

初めて見たときの感想は……

 

「ちっっさっ!!」

 

だって、本の挿絵から勝手に想像して、手のひらサイズくらいの糞の球を転がしてるかと思ってたんですよ。

そしたらなんと、「指の先サイズ」。

 

でも、ちゃんと後足で糞の球を転がしてましたよ。

動画でもとりたかったのですが、近づくとぴたっと動きを止めてしまいました。

けっこうシャイなのね。

 

ちなみに、牛と水牛の糞しか食べないそうな。

 

 

ちなみにちなみに、地元の人はこれを食べます。

 

ラオス人の友達に聞いてみたら、

「食べるよ~、いいカルシウム源だよ」

って言ってました。

 

愛すべきフンコロガシも、小魚レベルの扱いなのね。

 

6.カラフルセミ

チョウ並にカラフルで美しいセミ。

すごいなー、こいつなんのためにこんなに派手なんだろう。

 

 

後翅はきれいな水色。

 

腹側は赤みのオレンジ。

 

いっそ毒でもあるんじゃないかと思う色合い。

 

7.ブラシカミキリ

勝手に命名しました。

触覚にブラシ状の毛の房があるので。

 

こいつを見ると、試験管ブラシを思い出すんですよねー。

細長い柄があって、先っちょにブラシのついてるアレ。

(知らない人は検索してみてくださいね)

 

こいつは何のために、ブラシを触覚にくっつけているのか…。

 

腹は赤みのオレンジ。

さっきのセミと同じ色ですね。

 

8.モフモフカイガラムシ

たまーに森の中で、こんな綿毛の塊をみかけます。

「なんじゃ??」と思ってつつくと、綿毛がぶわっとまいあがります。

 

綿毛ではなく虫でした。

ぴんぴんはねます。写真にとると、瞬間移動してみるみたいですね。

たぶんカイガラムシの仲間なんだと思うんですが。

 

害虫としてよく発生するカイガラムシは、見た目があまり美しくありませんが、こいつはなかなかに可愛いビジュアルをしています。

もふもふだ。

 

(※後日知ったのですが、カイガラムシよりはウンカに近く、おそらくアオバハゴロモ科の昆虫の幼虫のようです)

 

9.グミイラガ

こやつは、ベトナムで見かけました。

地元の人も、これがなんなのか知らなくて、しばしみんなでつついたり転がしたり。

 

後で、イラガの仲間なのだと教えてくれた方が。

イラガって毛虫のイメージが強いけど、こんなのもいるんですね。

毛は全然なくて、硬いグミみたいです。

 

腹側を見ると、確かにイモムシっぽさがある……。

 

まだまだいるよ、変わった生き物たち

ここにあげたのなんて、ほんの氷山の一角です。

 

ラオスにいたっては、2000年代に入ってからも新種の哺乳類が見つかった国。

虫なんて、探せばはいてすてるほど変わったやつがいることでしょう。

 

ぜひ誰か、本腰入れて探してみてほしいものです。

コメント

  1. ้hiroshi iimura より:

    ゲッコーのタイ語は、ตุ๊กแก(トゥッケー)です。

    • Chiko Chiko より:

      コメントありがとうございます。
      そうなんですね!
      ラオス語でもそういう場合と、ກັບແກっていう人といる気がします。