熱帯のラオスにも、春はくる

森と生きもの

美しい四季の移り変わりは、日本の魅力のひとつだと思います。

 

それに対して、熱帯地方に位置する国々では、それほどに明瞭な四季はありません。

でもよく見ていれば、やっぱり春はくるんだなって、感じます。

 

今日は写真とともに、ラオスの春の様子をお届けします。

 

今ラオスは早い春を迎えている

3月6日の啓蟄もすぎ、日本もだんだんと春の気配が出てきていることと思います。

 

ラオスでは「春」という言葉は使いませんが、それでも最近にわかに、春の訪れを感じます。

 

なんというか、本当に突然、春になった気がします。

でもそれは、ただ単に、私が小さな変化を目にとめていなくて、ある日はじめて気づいたから、「突然」だと感じるのでしょうね。

 

この乾季は例年よりも暖かく、早い雨が何度か降ったせいか、春も早いように思われます。

ラオスの春は、気温よりは、雨とともにやってきますからね。

 

 

サルスベリの花も、いつもなら4月ごろが満開なのですが、今年はすでに、あちこちで街角をいろどっています。

 

この花も、本当に突然咲きました。

森の片隅にすっと首を出してぱっと咲き、急に森の一角が明るくなりました。

 

 

こうした花々が咲き始めると、そろそろ4月のラオス正月の季節です。

「そっか、ラオスの正月って、雨と春の訪れを祝う、春祭りでもあったんだろうか」

ラオス在住10年目にして、今さらながらそんなことに思いいたりました。

 

突然はじまったチョウの乱舞

花だけではありません。

 

職場はけっこう緑豊かなところにあるのですが、

先週のある日、通勤してくると、事務所周りに大量のイモムシがいました。

 

本当に、どこからわいたかと思うくらい、壁にも地面にも、このちょっと微妙な色合いの彼らがはっていて、ぎょっとします。

踏むよ、お前たち。

 

 

それが、翌朝になると、一斉にサナギになっていました。

こいつらが羽化するといったい何になるんだろう?
と見ていたのですが。

 

 

昨日の朝、出勤してくると、辺りに無数の薄黄色のチョウが乱舞していました。

チョウの霧に顔を突っ込んだ感じ。

(写真にうまく写らなくて、残念)

 

あまりの多さに、飛んでいるチョウを2匹ほど、バイクでひき殺してしまいましたよ。

というか、羽があって飛べるんだから、よけてくれよ、君たち。

 

みんなかなりのスピードで飛んでいて、どうやら雄雌がさかんに追いあって、交尾をしているようです。

 

 

これまた突然なセミのシャワー

チョウだけではありません。

突然、セミがシャワシャワとやかましく鳴きだしました。

 

こっちのセミは、4月ごろから鳴きはじめるんですよね。

そう思うと、春と夏が同時に来た感じでしょうか。

気温も、日中は38度を超えていますし…。

 

こうした自然の変化に、敏感でありたい

日々を忙殺されていると、こうした変化を見過ごしてしまいがちです。

でも、願わくば心に余裕をもって、自然の移り変わりを感じながら暮らしていきたいものです。

 

単調に思える熱帯の季節も、実は日本にまさるとも劣らないくらい、変化に富んでいるのですからね。

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