熱帯の春を彩る花々②~プルメリア

森と生きもの

2021年4月26日現在、ロックダウン継続中のビエンチャン。

連日、この1年間の合計数を軽く超える人数のコロナ感染者が出ており、ますます先行き不透明になってきています。

まあ、今までの1年間が、世界の情勢をよそ目に平和すぎたのですが。

 

連日、最高気温が40度近くまで上がり、座っていても汗が吹き出し、家にこもっていると、エアコンなしではとても過ごせません。

今月は電気代がすごいことになりそうです。

 

さて、東南アジアをはじめとする、熱帯の街でよく見かける花々を紹介するこのシリーズ。

今回は、ラオスと言えばこの花、プルメリアについて書きます。

全部の種類をまとめた記事はこちら

 

ラオスの国花、プルメリア

Plumeria spp. (上の写真はPlumeria alba

キョウチクトウ科の木で、濃緑の細長い葉に、ぽってりとした花を咲かせます。

花の期間は長く、だいたい2-7月ごろ。

ラオス語名は、「ドーク・チャンパー(ດອກຈຳປາ)」

 

ラオスの国花で、この花をあしらったロゴや看板を、あちこちで見かけます。

国営企業である「ラオス航空」のマークにも、このプルメリアの花が使われていますね。

「チャンパーの花」というタイトルの有名な歌もあります。

 

遺跡にも古木があるけど、原産地は…

ラオス南部、チャンパサックにある、世界遺産にも登録されている「ワットプー遺跡」にも、プルメリアの古木があります。

ですので、昔からラオスにある在来の木なのかと思いきや、原産地は中央アメリカのほうなんだそうです。

 

プルメリアの特徴

こんな風に、ごつごつとした幹と枝をしており、

 

濃緑のしゅっとした葉が枝先に集まってつき、その真ん中に、花がまとまって咲きます。

 

花の色は、白に中心が黄色いものを多く見かけますが、ほかにも白にピンクがかったものや、

 

赤や濃いピンク、

 

全体が黄色いものから、

 

ピンクと黄色が混じったものなど、様々です。

 

また、葉に光沢があって、葉先のまるいタイプの木も見かけます。

(たぶんPlumeria obtusa

 

花のあとにはこうした鞘状の実をつけます。

乾燥すると半分に割れて、中には羽のついた種がたくさん入っています。

 

ちなみに、葉や樹皮には白い乳液が含まれていますが、毒があるので、ちょっと注意が必要です。

 

街路樹はOK、でも庭に植えてはダメ?

街中でもよく、道路沿いやお寺に植えられています。

花がきれいなので庭木にもよさそうですが、ラオス人は「庭にチャンパの花を植えてはいけない」と言います。

古くから、タブーとされてきたそうです。

 

その理由は定かではありませんが、

「墓地によくある花だから不吉」とか、

「毒があるから、子どもが間違って口にしないように」だとか、

何かしらの理由はありそうですね。

 

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